いよいよ大阪でアナログセミナーを定期で開催

アナログ基礎講座 雑音理論と低雑音回路の設計とその計測方法
–高S/N高解像度のアナログ回路を自由自在に設計する–

微小信号を増幅する際に問題になるのが雑音です.OPアンプのデータシートには雑音に関する数値が並んでいますが,これを実際どう扱って設計すればよいか悩んでいるエンジニアも多いと思います.幸い雑音理論は確立されており,正しいアプローチを踏めば例えμVの小さな信号でも高S/Nで増幅が可能になります.そこで本講座では,雑音理論と低雑音増幅回路の設計方法を学び,さらに実際に雑音を測定する方法や,低雑音を支える周辺回路の設計ポイントを取り上げます.微小信号を扱う機器,高解像度が求められる機器を設計しているエンジニアに最適な講座です.

お申し込み

●こんな方におすすめです
・μVクラスの微小信号回路設計に携わるエンジニア
・高解像度アナログ回路設計に携わるエンジニア
・微小信号機器の評価試験に携わるエンジニア

●開催の概要
日 時:2018/5/18(金)10:00-18:00(受付開始9:30)
会 場:NLCセントラルビル3F セミナールーム

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●セミナーの内容
1,さまざまな雑音
1.1,デジタル回路やSW電源の出す雑音
1.2,抵抗や半導体が発生する雑音

2,抵抗熱雑音
2.1,ガウス性電圧分布と白色性スペクトル
2.2,パワースペクトル密度と雑音電圧密度
2.3,パーセバルの定理と雑音の実効値

3,OPアンプの雑音
3.1,OPアンプの雑音モデル
3.2,雑音の計算式
3.3,信号源抵抗との相関性

4,FFTアナライザによる雑音測定の実際
4.1,雑音測定の環境
4.2,代表的なOPアンプの雑音を測る

5,基準電源の雑音を測る
5.1,TL431の雑音
5.2,7805の雑音

6,低雑音回路設計のポイント
6.1,最適なOPアンプの選択
6.2,複数段増幅のゲイン配分
6.3,周辺部品の選択

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●その他のお知らせ
・昼食は各自でお済ませくださいますようお願い申し上げます.
・会場までの交通費や宿泊費等はお客様のご負担となります.

●浜田智のプロフィール
1963年 大阪生まれ
1982年 大阪府立布施工業高校電気科卒業
1982年 (株)荏原電産入社,インバータ駆動ポンプ制御盤の設計に従事する
1994年 独立を機に一時派遣でケンウッド(現JVCケンウッド)で無線機設計に従事する
1996年 (有)レムフクラフトを設立し特殊なアナログ回路の請負開発をおこなう,現在はレーザー機器の開発と販売,アナログ回路技術セミナーの講師など

●浜田智のつぶやき
東京はエレクトロニクスのセミナーが多く毎週どこかで開催されています.ですが大阪は東京からの出張セミナーという感じで開催数が少なく不定期です.でも関西にも多くのエレクトロニクスの会社があります.そしてIoTで新しくエレクトロニクスに挑戦してみようという人達も現れています.

ハードウェアの世界は,ITのプログラムと違って物理法則との対話なので,回路設計に全くミスが無くても動かないものは全く動いてくれません.それほどまでに物理法則との対話は困難を極めます.ですから通常は職人さながらの長い修業期間が必要になります.でも変化の早い時代にこの様な方法では周回遅れを起こします.

秘密にしたいノウハウを惜しみもなく伝える.そんな新しいセミナーのプランをこれまでに温めてきました.つまり本に書いてある様な事をそのまま話すではなく,徹底的に実験と実測に基づいた内容でお話をするのです.またこれまでのアナログデバイセズ社の長い講師経験からも,その事が求めているのを強く感じています.

その様な折の昨年末,CQ出版社の役員の方とお会いした時に,面白いから一緒にやろうという事で合意しました.私にしてみればCQ出版という看板を借りれることは,とても大きなメリットがあります.

これからは毎月定期でセミナーを開催します.さらに東京からも人気の講師をお招きします.

私は大した経歴もありませんが,実験と失敗だけは山ほどやってきました.もしご興味があれば長いお付き合いをお願いします.