トランスインピーダンスアンプの苦い思い出
16年ほど前にあるお客様より、特定用途向けのトランスインピーダンスアンプの開発依頼がありました。スペックは100kΩ/20MHzで信号容量100pFで発振してはならない、というもの。
でも実際にトライしてみると発振の嵐で全く歯が立たないのです。とにかく何をやってもダメ。2N5911によるディスクリート回路もダメ。小容量化となるブートストラップカスコードもダメ。容量打消し回路もダメ。仕方がないので疑似トランスインピーダンス回路で勘弁してもらおうと思いました。だが市販品はこの仕様を達成している。こりゃ私の腕の問題と落ち込みましたorz
そんな折、偶然に写真1のその市販品を入手しました。ドイツのFEMTO社の製品です。早速リバースエンジニアリング。じゃーーーーん。何だこりゃ!!私が勘弁してもらうために用意していた、疑似トランスインピーダンス回路そのものじゃないのomg

その構成はいたって簡単です。アンプを2段に分けて直列接続しトータル100kΩのトランスインピーダンスとするのです。入力には50Ωが付いており、これとの電圧ゲインは実に4000倍(72dB)です。でも負荷は50Ωなので見掛け上は2000倍になります。
FEMTO社の製品は、ご丁寧にICの型番を削っているのでOPアンプは不明ですが、この種の用途となると部品はだいたい決まってきます。早速手持ちのOPA657やOPA686を組み合わせて写真2のように同等の回路を製作しました。もちろん発振もありません。めでたしめでたし。


