サンプルプログラムを読みやすくする方法

STマイクロ社にはサンプルプログラムが充実しています.ですがソースコードには親切すぎるというのか,コメントや解説文がぎっしりで,例えLEDピカピカ程度のソースでも情報過多で逆に理解不能の状態を招いています.

そもそも人の書いたコードって読みにくいですよね.ちょっとしたC言語の「{」「}」や「;」の使い方が違っていたりすると.こういう時の攻略法は徹底的に自分流に修正することです.それは,

1,邪魔なコメントや解説文をごっそり取り除く.
2,自分の言葉によるコメントに書き換える.
3,C言語の書式を自分流の表現に変更する.
4,タブの文字送りを自分の文字数にする.
5,「/」や「*」によるコメントの飾りを自分流の絵にする.
6,変数名を自分流の名前に置き換える.

を行います.このとき当然ながらコードは変えません.あくまで見栄えを変えるだけです.でも不思議なもので,まるで最初から自分が書いたコードのようになり,とても読みやすくなります.

2017-5-28blog

次にライブラリですが,H8の時のライブラリは「3048FONE.H」というヘッダファイルがあるだけでした.とてもシンプルです.でもSTマイクロの場合は,よりハードの抽象化を進めた「HAL」とハード寄りの「LL」があります.

回路エンジニアの私としては,マイコンのレジスタを直接触りたいのでLLを使います.でもLLでさえも,呼び出しによる呼び出しの階層になっています.これを嫌って自分流に修正することも可能ですが,これを行うとその膨大な作業でお手上げになることは間違いありません.ですから逆らわずにLLに慣れる事が一番です.

STマイクロ社のARMマイコンの商品体系や評価ボードの案内.そしてソフトウェアライブラリのCubeをDLしてPCにセットアップするまでの手順.これらを丁寧にナビゲーションしたIAR社の資料.これとても解りやすいです.

STM32評価ボード開発用ソフトウェア導入ガイド/IAR

それから,評価ボードで遊んでいるうちは特に意識しないマイコンと開発環境との接続方法ですが,実際の製品ボードを作るときに役立つ資料が下記です.ピンアサインの具体的な解説が有りとても助かります.

STM32デバックのためのICE・コネクタガイド/IAR

とにかくARMにはとても期待しています.ひとつにミドルウェアの充実がありUSBやFATなどが簡単に使えるからです.それと商売としてARMマイコンを使うとボードの価格が少々高くてもユーザーに納得してもらえます.PICだとそうはなりませんね.不思議です.

STマイクロのARMマイコンをIARで開発をする.こういう勉強会というかオフ会の様なものがあれば面白いかもしれませんね.