2ポール位相補正1

アンプにおける2ポール位相補正は昔からある技術で、今さら珍しくもないものかもしれません。
2ポール位相補正は、図1の様にアンプ内のループゲインを-12dB/octとし、一般的な-6dB/octに比べてゲインが大きい分、ループ内のひずみや雑音の圧縮能力が高くなります。


[図1]

ですが-12dB/octのままでは位相回転が-180°となり、帰還を掛けると確実に発振します。そこで図2の様にループゲインが0dBとなる周波数付近では、-6dB/octに変えて位相を-90°まで回復させます。こうすれば帰還を掛けても発振する事はありません。


[図2]

さて、先日X(旧Twitter)で何気に2ポール位相補正をつぶやいたところ、ドイツから詳しい資料を教えてほしいとコメントがありました。それよりよくぞ日本語を理解したもんだと感心しました。(←自動翻訳だと思うが)

2ポール位相補正は昔からある技術です。資料なんかいくらでも有るだろうと、試しにtwo pole integratorを検索しました。すると小難しい概念図が出てくるだけで、具体的な回路例がありません。ちなみに日本語で検索しても同じした。
まさかこんな枯れた技術の説明や回路例がないとは驚きです。そこで忘備とドイツの人への説明のため下記のノートを作成しました。