低雑音アナログ回路の開発にはリニア電源が欠かせません。ところがリニア電源もメーカによってその残留雑音性能に大きな開きがあるのが現実です。弊社では隠れた名品といえるキーサイト社のE3630Aを使っています。メーカとして特に低雑音をうたっている訳ではなく、むしろ普及品としての位置づけです。でもその比類ない雑音特性は例えばオーディオのMCカートリッジのヘッドアンプの開発にも使える内容です。

下図はE3630Aの残留雑音特性です。50Hzで8μVrms、第3調波の150Hzで2μVrmsととても雑音が小さい事がわかります。そしてハム系雑音以外のスペクトルが無いことも特徴です。ちなみに1kHzを超えたあたりの小山は、E3630A内部のフィードバック制御のAβ=1となる周波数点です。

次の図は国産A社のリニア電源の残留雑音特性です。50Hzも150Hzも100μVrmsととても大きく、さらにハム系雑音以外のスペクトルもたくさんが並んでいます。ですからシビアなアナログ回路の開発には厳しいといえます。

