中学で習った図1のアーモンドの面積を求める問題。これに皆さんも懐かしさがあるのではないでしょうか。実は高校生のころに、この問題にちょっとした苦い経験と、大きな気づきがありました。
高1の夏にある縫製工場でバイトをすることになりました。数日が過ぎたころ、一人のパートのおばさんが「中学生の自分の子供がこの問題で苦戦している。良かったら教えてほしい」と言ってきました。もちろん僕はこの問題を学校で習った記憶があります。でもその時は僕にとっても解らない問題で、それを説明する事が出来ませんでした。

それから数カ月たった寝床の中で、悔しかったこの問題を思い浮かべ、あれこれと頭の中で考え始めました。すると、
1、一辺rの正方形の面積を求める。
2、半径rの1/4円の面積を求める。
3、1から2を引いて残りを2倍する。
4、再度1から3を引けばアーモンドの面積Sになる。
が浮かび、暗算で式1まで一気に導き出しました。「あ~!解けた!!」と飛び上がるくらいの驚きと嬉しさがありました。
さてこの驚きと喜びですが、実は面積Sを求めた事に対してではなく、あることの発見に驚いたのです。それは方程式は自作してよいんだという事です。つまり式1は自分の頭の中で組み立てた自作式です。この発見に驚いたのです。
学校では、これを覚えなさいと、次々に先生が黒板に書きながら授業を進めてゆきます。そして僕たち生徒は必死にそれをノートに書き写してゆきます。おそらく授業でその問題の解法も説明していたと思うのですが、黒板を写すことで精一杯です。
そのうち僕にはある固定観念が、いつの間にか芽生えていたのです。それは「数学の方程式は、どこかの偉い大学の先生が長年の研究で導き出したもので、僕たち学生はそれを覚えるだけの存在である」と。ですから方程式の自作などは、ゆめゆめ考えた事はありませんでした。ところがこの発見で自作してよいと知ったのです。これ以降数学が一気に面白くなりました。
