アナログ回路技術のコンサルタントを始めます

弊社はレーザー機器メーカですが,長くアナログデバイセズ社でのセミナー講師や雑誌トランジスタ技術の執筆をやっている事もあり,最近はコンサルタントを依頼されることも多くなりました.そこで正式に「アナログ回路技術コンサルタント」を始めます.

ざっとできる事ですが,

・nVメータ,pAメータ
・6桁以上の安定度を誇るDC回路
・1nV/√Hz以下の超低雑音アンプ
・0.00005%以下の低周波超低ひずみ率発振回路
・0.00005%以下の超低ひずみ率アンプ
・帯域500MHzのDCアンプ
・3GHzまでのRF回路
・PLL回路
・サーボ,フィードバック制御
・EV車用DCDCコンバータ
・デジタル制御電源
・オーディオ回路

できる事を書き過ぎると,それぞれが薄いと思われるかもしれませんが,DC~3GHzまでなら完成度はHP社の計測器レベルとお考えください.

オーディオですが,実は黒子として色々なメーカさんのオーディオ回路のボード化に携わってきました.本当は自分でも小さなメーカをやりたいくらいです.音楽録音を趣味としているので実物の楽器音が私の音の基準になっています.また高周波が3GHzなのは所有する計測器の限界からです.

回路図は完璧.シミュレーションも完璧.でも実物は性能が出ない.そんな回路トラブルのほとんどはプリント基板の配線のまずさです.でもお客様は基板を改版したくないからと...現状のボードで何とかしてほしいと押されます.でもダメなものはダメなのです.

時々私のアドバイスを過度に期待され,普通すぎる内容にガッカリされるお客様もいらっしゃいます.実際は魔法のような秘策なんてありません.回路は物理法則で動いているので素直な対応しか無いのです.

HP社(現キーサイト社)の計測器というと最高性能を誇るものばかりです.そんな内部回路は見たことも無い驚きの回路が並んでいるように思われがちですが,実際はとても教科書的です.ただ違うのは妥協なく丁寧に作られていることです.昔は計測器を買うと取説に加えてサービスも付いており,その回路図からそ随分と勉強させていただきました.